データ処理の完全自動化が実現する、均一な美しさと安全性
アクリルグッズ(特にアクスタ)の品質や納期は、印刷機やレーザー機の性能だけでなく、実は製造直前の「Illustratorでのデータ調整」で9割が決まります。
多くの工場がいまなおオペレーターの目視や手作業に頼るなか、ニチダイでは独自開発のスクリプトとプロ仕様の最新ツールを導入し、このデータ処理工程を完全にシステム化。
手作業による品質のバラつきやレイアウトミスを物理的に発生させない「熟練者の勘に頼らない製造体制」を確立しています。
背景と改善イラレ作業の属人化を解消した3つの独自スクリプト
かつては、データ処理の段階で専門的な調整が必要になるたび、特定の熟練オペレーターへの負荷が集中し、進行のボトルネックとなっていました。当社はこの課題を独自のスクリプト開発によって根本から自動化しました。
アクスタ差し込み脚の自動微調整スクリプト
- アクリル板のロットごとの厚みブレは、素材の構造上、どうしても避けることができません。そのため、台座にカチッと嵌まる最適なサイズを見つけるには、「実際にカットして、緩ければデータを直して、またカットする」という泥臭い試行錯誤が現在でも不可欠です。かつてはこの試行錯誤のたびに、Illustrator上で手作業による細かなサイズ修正を繰り返しており、職人技のような勘と時間が求められていました。
- アクリル板の物理的な特性は変えられなくても、データ修正のスピードは技術で圧倒的に変えられます。開発したスクリプトを使えば、修正したい数値を入力するだけで、中心を基準にカットラインをワンボタンで自動補正。Illustratorを触ったことがないスタッフでも一瞬で正確なデータ修正ができるようになり、フィッティングにかかる時間と属人化を大幅に削減しました。
面付けソフトと連携する「アートボード自動生成」
- 当社が導入している最先端の面付けソフトウェア「Phoenix(フェニックス)」にデータを取り込むには、1アイテムごとにアートボード化(枠線設定)する必要があります。しかし、これを数十種類(SKU)分、手作業でひとつずつ設定するのは極めて気が遠くなる作業でした。アイテム数が多ければ多いほど時間がかかり、配置ミスや数量間違いといったヒューマンエラーのリスクとも隣り合わせでした。
- スクリプトがドキュメント内のすべてのカットラインを自動で走査し、最も大きいサイズを基準に、すべてのアートボードを瞬時に一括生成する処理を確立しました。サイズを最大値に統一したことで、アートボードを並び替えてもアイテムが整然と並びます。現場でのカットラインのコピペや編集が劇的にラクになり、大量生産時の配置ミスを撲滅。目視での確認も容易になりました。
丁付けPDFの「EPS高速変換アシスト」
- 「Phoenix」から出力される、丁付け(面付け)されたカットラインやカラー版、白版などのデータはすべてPDF形式です。しかし、実際の製造ライン(プリント・カット工程)に流すには、印刷機が認識できるEPS形式への変換が不可欠です。その際、レイヤーやアイテムが寸分もズレないよう、手作業で一つひとつにマスクをかけ、ファイルごとに保存設定を行う作業は極めて煩雑で、オペレーターの大きな負担になっていました。
- 独自の変換アシストスクリプトにより、PDFからEPSへの変換と、ズレを防止するマスク処理をバックグラウンドで高速かつ正確に自動実行します。データ保存までをシステムが自動で行うため、オペレーターは「目視での最終チェック」だけに集中できるようになりました。製造ラインへお待たせすることなく、スピーディーにデータを移行できる強固な体制を整えています。
サードパーティツールと連携したデータクレンジング
お客様からいただいた入稿データのカットライン(パス)を、そのままレーザー加工機に流すと、データ上の細かな歪みが原因で断面の焼きムラやトゲ(バリ)が発生し、品質低下に繋がることがあります。
当社では、世界中のプロが信頼する最新の有料プラグイン「Astute Graphics(PathScribe等)」を導入。人間の手作業では追いつかない精密さで、データの最適化を徹底しています。
カットラインのポイント除去 + 平滑化
支給データに含まれる過剰なアンカーポイント(パスの点)を、デザインの形状を崩さずに自動で間引き、ガタつきのない美しく滑らかな裁断面へと仕上げます。
直角・鋭角の角丸変換(安心・安全対策)
デザイン上の尖った部分を自動で緩やかな角丸(アール)へとクレンジング。小さなお子様向けのアニメグッズやブランドノベルティでも、手にした人が怪我をしない高い安全性を、誰がデータ処理を担当しても均一に担保できます。
データ処理の「キャパシティ」が、安定した品質と納期を生む
ニチダイがここまでIllustratorの自動化やクレンジングにこだわる理由。それは、特定のオペレーターの技術や体調に、お客様の大切な商品の品質・納期が左右される「属人化」を完全に無くすためです。
データの処理能力というバックボーン(基盤)に余裕があるからこそ、突発的なスケジュールの差し込みや、大ロットの製造工程の合間を縫って小ロット・サンプルを投入する「的確な優先順位の意思決定」が可能になります。
「複雑なカットラインや多種類のデータ調整による、納期の遅れを防ぎたい」
「どのキャラクターも、均一に美しく、安全なクオリティで届けたい」
確固たるデジタル基盤を持つニチダイだからこそ、複雑なデータ処理もスムーズにクリアし、お客様の大切なグッズを常に安定した品質とスケジュールで安全にカタチにします。
「入稿データのカットラインに不安がある」「全キャラクターをブレのない均一な品質で仕上げたい」という担当者様へ。
ニチダイの確固たるデータ自動化スキームが、トラブルのないスムーズなグッズ製造をお約束します。
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